フッ素樹脂ベアリング「アクアエアリング」が、2020年グッドデザイン賞を受賞しました

 有限会社飯田製作所は、2020年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。

 グッドデザイン賞は、1957年に創設された「グッドデザイン商品選定制度(通称Gマーク制度)」であり、以来約60年にわたって実施されています。「Gマーク」は創設以来半世紀以上にわたり、「よいデザイン」の指標として、その役割を果たし続けています。日本で唯一の「総合的なデザインの推奨制度」です。

2020年グッドデザイン賞

 

受賞対象の概要

 “ころ状”フッ素樹脂ベアリングを実現。荷重接触箇所が“球”⇒“ころ状”となり、軽加重にて汚れを避けたい箇所、衛生面を重視する箇所、保守メンテ回数を低減したい箇所、特に水中用途、塩水内用途、食品機械用途に最適。

デザインのポイント

1.目的

 耐久性・メンテナンスフリー・注油が不要な回転体システムを目的。

2.実現手段/方法

 自己潤滑性のある樹脂材料をベースに、ころ状ベアリング上として研究開発を進めた。

3.それらによって得られた効果・効用

 融雪剤で錆や劣化が懸念される遠隔屋外環境でも適用可能。

4.プロデューサー

 有限会社飯田製作所 代表取締役 野渡透一ディレクター

 有限会社飯田製作所 主幹技師 三宅茂夫、主任 保谷篤彦デザイナー

 有限会社飯田製作所 岩崎晴一郎、熊谷幸治、伊藤マナブ、後藤大輔、野渡潤也、花田秀美、戸田義春

受賞対象の詳細

1.背景

 突風を風車を廻す動力へ変換することで風を減じる「減風装置」へ適用する軸受けベアリングを、フッ素樹脂で開発することから開発企画が始まった。遠隔屋外環境への設置機器として、低摩擦(滑り)、メンテナンスフリー(注油)、耐環境性(サビ)が要求された。

2. 経緯とその成果

 ころ状ベアリングとして、輪径、転動体の個数や大きさ、接触角、テーパ角の寸法検討により、転がり摩擦の増加を抑えた。その結果、”技術的なデザイン”と”機能的なデザイン”が融合し、 ”樹脂部材のベアリング機能美の究極的な形”として、驚きの声多数。

3. 仕様

 材質:フッ素樹脂、樹脂材料

4.どこで購入できるか、どこで見られるか

 有限会社飯田製作所 福島第二工場

審査委員の評価

 輪径、転動体の個数や大きさ、接触角、テーパ角について検討を行い、軽加重において使用可能なフッ素樹脂製の円すいころ軸受を実現している。フッ素樹脂は自己潤滑性のため低摩擦であり、耐薬品性、対環境性に優れるため、さびや汚れを避けたい場所、衛生面を重視する場所、保守回数を低減したい場所、特に水中、塩水内、食品機械などに適した軸受となっており、社会に新たな価値をもたらす優れたデザインである点を評価した。